2010-01-01から1年間の記事一覧

REDD+に関する些細な事

名古屋で生物多様性条約の会合が行われている事に絡めて、金銭援助と引き替えに途上国において森林の開発を一定期間行わない事で、そこの木に含まれている炭素がごっそり二酸化炭素として放出されるのを予防するという、REDD+という取り組みについての閣僚級…

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昨日のエントリには大反響をいただきましてありがとうございました。正直、びびっております。はてな記法にもまだ慣れていないというのに。 さて、ブコメやコメントを多数つけていただきましたが、そのうち追加の解説が必要だと思うものをいくつか取り上げさ…

「ついにNASAが認めた!地球温暖化詐欺!」記事のホントのところ

結論の要約 結論から言うと、懐疑論の記事は実に都合のよいトリミングの産物にすぎず、NASAは相変わらず人為的な気候変動は大問題だと考えております。嘘だと思うならばNASAのウェブページをご覧になればよろしい。ここがNASAの気候変動特集ページで、ここが…

「世界が日本人の生活すれば地球2.3個必要」 についての解説

これはエコロジカルフットプリントと呼ばれる持続可能性指標の一つを使っている表現ですが、どうも誤解を招きやすいようなのでちょっと解説を。 エコロジカルフットプリントは、人間の活動によって生じた環境負荷を回復するのに必要な地球の表面積として算出…

生態系と農業の南限・北限の北上

結論の要約 もし温暖化が起これば、農作物の生産地や野生生物の分布が北上します。もし温暖化の速度が野生生物、特に植物相の移動速度よりも速かった場合、それぞれの南限付近などの状態が不安定となります。また農業は作物の転換や旧来の耕作地の放棄によっ…

降水パターンの変化

結論の要約 もし地球が温暖化したとすると、雨の多い場所では雨が増え、乾燥した場所はさらに乾燥します。降水量が両極端に近づき、洪水と干ばつが増える恐れがあります。 本論 これを理解するための最も初歩的な知識は飽和水蒸気量曲線です。この曲線は下に…

「地球はミニ氷河期に突入した。」記事のホントのところ

「地球はミニ氷河期に突入した。」と発表(ドイツ研究所) : カラパイアという記事が注目を集めています。 「地球ミニ氷河期説」は、北極が2013年の夏までに、完璧に融けてしまう「地球温暖化説」と1900年から始まった地球温暖化は人類が排出した温室効果ガ…