2011-01-01から1年間の記事一覧

割合まともな部分もある。

結論の要約 古気候学を含むいくつかの学問分野に関する限り、著者の認識はかなり正しいと言えます。ただし、天文学系の話題で「よく一致している」などと言っている部分については、時間スケールが実際の気候のタイムスケールより大づかみではないかと思われ…

IPCCとその科学に対する無理解

結論の要約 著者はIPCCの科学に関する重大な誤解をしています。「ホッケースティック曲線」は古気候学の成果であって最近の気温変化について述べたものではないですから。また筆者はIPCCそのものについても正確な知識を持っていません。 本文 前回の続きです…

「ホッケースティック曲線」批判を主眼に据えた懐疑論

結論の要約 懐疑論者が何故か目の敵にする「ホッケースティック曲線」は第四次評価報告書(以下AR4)から削除されてなどいません。また筆者が自説の補強の為に紹介した再現気候の研究もAR4には載っているのですが、あたかもそれらをIPCCが認識していないかの…

序論

震災による福島第一原発の災禍によって、にわかに反原発の動きが活発になりました。 どのエネルギー源を選ぶかは国民の決めるところであって私がどうこう言うことではないのですが、日本において気候変動懐疑論がしばしば反原発と結びついてきた事を見ると、…